ハーフノートは1957年グリニッジ・ヴィレジにオープンしたクラブで
60年にはすでに人気クラブのひとつに数えられていた。
ボヘミアと同じように現代的なジャズが聴ける店と言う方針を取り
チャーリー・ミンガスやジョン・コルトレーンなどが頻繁に出演した。
そうなるとブルーノートは黙っていなれない。
バードランド、ヴィレッジ・ヴァンガード、ボヘミアといった
人気クラブでのライヴを録音した、いわゆるオン・ザ・スポットセッションの
シリーズとして企画されたのがこの2枚セット。
ジジ・グライスと組んだジャズ・ラブを経てフリーランサーとして、多彩な
セッションに参加していたドナルド・バードだが、自分の音楽の段になると
趣向を凝らしたコンポジションもアピールするようになってきた。
その典型的なショウケースが『フェエゴ』。
このレギュラー・クインテットによるライヴでは、度を越えないファンクネスの按配が絶妙。
重量級サウンドだが機動力も兼ね備えたバリトンサックスのペッパー・アダムスとの一体感も快適。
音楽全体に目配りがきき、ピアノも味があり、この「マイ・ガール・シャール」でわかるように
作曲もうまいデューク・ピアソンも大貢献している
ドナルド・バード・アット・ザ・ハーフ・ノート・カフェVol.1
ドナルド・バード・アット・ザ・ハーフ・ノート・カフェVol.2
ドナルド・バード ともに視聴無
ドナルド・バード・アット・ザ・ハーフ・ノート・カフェに
加筆・修正を加え転載。
|